サッカーで雨の日の戦い方とは?試合の戦術など対策方法を解説!
今回は、雨の日のサッカーについて書いてみます。
サッカーの試合は、基本的に屋外で行いますよね。
ですので、天気や気温・湿度といった気象情報に、選手のプレーが左右される要素がいくつかあります。
そこで、雨の日に試合をするとどんな影響があって、どのような対策をすればよいのか?をまとめていきたいと思います。
尚、想定するのは芝のサッカーコート(ピッチ)とします。
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雨の日のサッカーが受ける5つの影響
雨が降ると気温は下がり、湿度は上がります。
もちろん、ピッチも水気を帯びます。
こんな雨の日の試合では、サッカーをプレーする上での影響は大きく分けて5つあります。
①ピッチが滑りやすくなり足を取られケガを起こしやすい
まず1つ目の影響は、ピッチに足を取られることです。
水気を帯びたピッチでプレーするため、晴れの日とは違ってよく滑ります。
スライディングをすると、いつもの倍以上の距離を滑ることもあります。
それぐらい雨の日は、ピッチのコンディションが変わるのです。
プレーしている選手も、軸足の踏ん張りも効きにくくなるため怪我もしやすいです。
ピッチの場所によっては滑ったり足を取られたりしますので、足首をひねったりくじいたりの捻挫などにはご注意ください。
雨の日は5勝4分4敗 土壇場で追いつくもリーグ優勝争いは徳俵に足がかかる。 – https://t.co/TowzkyQ10J #フロンターレ #川崎フロンターレ #Jリーグ #frontale pic.twitter.com/5RizLv78dc
— フロスキ⭐ (@frosuki) 2017年10月30日
②雨に濡れてユニフォームが重くなるので動きが鈍く疲れやすい
2つ目の影響は、身体が重くなることです。
選手も雨を浴びながらプレーするので、当然ユニフォームが雨に濡れて重くなります。
そうなると、選手自身の動きが鈍くなりますよね。
そして体感温度も下がるため、疲労がたまりやすく足取りも重たいプレーになります。
いくら真夏でも、長時間雨の中では体温を奪われるので、この対策も必須ですね。
ここまでは、どちらかとい言うと身体的な影響です。
③雨がブレーキとなりボールが転がらずパスが通りにくくなる
続いて3つ目の影響は、雨の日はパスがつながりにくくなります。
これはピッチの水分がブレーキとなって、いつもより強いキックをしないとパスが届かなくなるということです。
サッカー界では、「玉が走らない」なんて言い方をします。
「雨でピッチが滑るから、ボールもよく転がるのでは?」
と思いがちですが、実際はまったくの逆。
ボールが水たまりの上を転がっていく様子を、イメージしてもらえば分かると思います。
パスを送ったのに味方に届かず、相手選手の目前にボールが止まってカウンター攻撃をくらう…。
雨の日によく見るパターンです(笑)
④ボールの軌道が変わるのでGKは予想が難しい上に滑ってファンブルしやすくなる
そして4つ目は、シュートやロングキックの軌道が変わってしまうことです。
ショートパスがつながりにくいので、ロングパスをしようとしたらあさっての方向に飛んでしまう・・・といった感じですね。
これに関しては、GKも影響を受けます。
シュートを打たれても、ボールはいつも通りの軌道では飛んできません。
ボールの軌道の予想が付きにくいのです。
しかもボールが濡れていて滑るので、ファンブル(取り落とす)しやすくなります。
もちろん足元が滑るので、シュートに反応できても第一歩の踏ん張りが効かないのです。
こう考えると雨の日は、フィールドの選手よりもゴールキーパーの方が大変かもしれないですね。
⑤ファールの数が増え審判も判定に迷う
最後の5つ目は、審判がジャッジし辛いことです。
雨の影響で視界も悪くなりますので、そもそもファールの数が増えやすい。
そして、いわゆるマリーシア(ずる賢いプレー)が見逃されやすい傾向にもなります。
そのために試合も荒れやすく、ピッチコンディションによる怪我も多くなりますね。
これは、雨による心理的な影響といったところでしょうか。
簡単ですが、以上が雨による試合への影響です。
たかが雨ですが、サッカーにおいては想像以上にコンディションが変わるのです。
心理的にも体力的にも、そしてテクニックにも影響しますので、それぞれ対策が必要になりますね。
では雨の日のサッカーでは、どのような対策をすればいいのでしょうか?
雨の日のサッカーの試合で対策すべき5つの点
それでは、先程の5つの雨の日の影響に対する対策を見ていきましょう。
これを知っているかどうかでは、特に試合などで大きく差が出ると思います。
屋外スポーツであるサッカーでは、悪天候でも実力が発揮できるようにしたいですね。
①雨の日用のスパイクを履く
まず1つ目は、雨の日用のスパイクを用意することです。
具体的には、晴れの日用のスパイクよりも軽くて耐水性があり、スタッド(靴底の凸凹)の大きいブレード(異形状)タイプを選ぶと良いです。
いつもより目線の高さが高くなり、少しヒールのある靴を履いているような感覚になります。
最初は少し動きにくいかもしれませんが、慣れると動きも軽快になり足取りも軽く走れますよ^^
もちろん滑らなくもなります。
試合でスパイクをいきなり履くのではなく、事前に少し履き慣れて感覚をつかんでおいた方が良いと思います。
雨の日の戦い方をもっと考えなくちゃな。
雨の日は使えない選手じゃやっていけないよ
もっと考えてサッカーしなきゃな。
今日は反省
明日から切り替えてやるしかない腰治したい
— 河野 広貴 (@hiroki337) May 29, 2011
②試合時間を考えて体力を温存する
2つ目は、体力の消耗を考えてプレーすることです。
雨で濡れてしまったユニフォームの交換は、ハーフタイムのみ可能ですよね。
プレーしたことのある人なら分かると思いますが、濡れたユニフォームって本当に重たくて、自分では気が付かないうちに体力を余計に消耗します。
いくらピッチを動き回っていても、いつも以上に雨に体温が奪われるので、これも体力を消耗する原因です。
オーバーペースやスタミナ切れにならないように、残りの試合時間を考えて体力の配分を調整することが大切なんですね。
また、身体が冷えないように暖かいベンチコートを準備しましょう。
③雨の日に練習したり試合の序盤でピッチやボールの感覚に慣れる
3つ目は、試合の序盤でピッチの感覚をつかんで、それに応じたキック力で調整することです。
いつもと同じ力でボールを蹴ると、どれくらいのパスになるのかを試合の早い段階で感覚をつかむのです。
プレーをするグラウンドにより変化はそれぞれ違ううえ、同じグラウンドでも雨の降る量によりこれもまた変化が違います。
もちろん練習も必要になりますが、こればっかりは晴れの日には練習ができませんよね・・・。
日頃から雨の日に、ひたすらパス練習をして感覚をつかむしかありません。
中には晴れの日にわざと散水して、雨対策の練習をする賢いチームもあるぐらいです。
④雨の日に合った戦術に変えて戦う
4つ目は、思い切って戦術を変えてみるということです。
やはり晴れの日と同じ戦い方でなく、雨の日に合った戦術が必要になってきます。
例えば、できるだけロングパスを避けるなど。
どこに飛んでいくか分からないのなら、あえてロングパスをしないという方法もあります。
逆にわざとアバウトなキックにする、といった方法もありますね。
この方が、意外と良いところに飛んだりすることもあるのです。
ドンピシャなパスは見込めないので、わざと大体のところに蹴ってみるのも、勇気が要りますが悪くない選択です。
これは風の強い日と状況が似ていますので、強風の日にロングパスを蹴って感覚を身につけると良い練習になりますよ。
⑤雨の日の試合はこういうものだ、と割り切った戦術をする
5つ目は、割り切った戦い方をすることです。
諦めると言う意味ではなく、「雨の日の試合とはこういうものだ」と良い意味で妥協するのです。
審判のジャッジが不公平になるのはお互い様ですので、フラストレーションをためずに自分のプレーに集中するようにしたいものです。
審判の判定に抗議して、レッドやイエローカードをもらってしまっては元も子もないですからね。
晴れの日以上にリスタートに気をつけるとか、コミュニケーションを取り合うといったことが大事になってくると思います。
【雨の日の戦い方~土のグラント編~】
・バックパスは極力しない。
・強く蹴らない。浮かして蹴る。
・試合は荒れる。落ちつく。
・疲労感増す。励まし合う。
・ボールは止まる。最後まで追う。
・自陣でサッカーしない。相手コートにまず蹴る。
— そーたコーチ (@yokohamaokazaki) September 21, 2016
【まとめ】サッカーの試合で負けても雨のせいにしない
サッカーは、雨が降ると思った以上にプレーに影響が出ます。
それにあった、戦術や対策が必要になってきますね。
当然、晴れの日以上に「心技体」すべてを酷使する試合になることは間違いないです。
試合が中止にならない以上、どうやれば勝率を上げられるかをまず考えてみましょう。
一番良くないのは、失敗や敗戦を雨のせいにしてしまうこと。
どの選手も相手チームも、条件は同じです。
雨の中の悪条件をうまくクリアーできれば、それこそ雨の日の試合を楽しむこともできるのではないでしょうか?
ちなみに雨の日のサッカー試合は、ジャイアントキリング(番狂わせ)が起きやすいです。
サッカーのJ1に限った話をすると、晴れの日と比べて雨の日の方が、ホームチームの引き分けまたは負けの確率が上がるのです。
サッカーに限らずですが、一般的にホームチームはグラウンドやコートの状況を知り尽くしているので試合では有利になります。
しかし、サッカーでは雨という不確定な要素が加わると、そのホームグラウンドのアドバンテージ(優位性)が低くなってしまいます。
いつもなら知り尽くしているピッチの状況が、雨のせいで把握できなくなり、相手チームとイーブンな条件になってしまうからです。
またデータを見てみると、雨の日に勝率の高いチーム、低いチームが実際に存在しています。
これには様々な理由が考えられますが、考えられることは・・・
・雨の日が多い地域なのか?
・チームの戦術が悪いのか?
・選手のスキルの問題か?
などです。
当然、雨が多い地域のチームは雨天の試合にも慣れています。
そうなれば選手個々のスキルも磨かれますし、監督も雨の日の戦術を熟知していることでしょう。
サッカーでは、雨の日には雨の日なりのドラマがあるのです^^
試合を観戦する側としても、雨を味方に付けられているのか?チームとして雨をどう考えているのか?を見ながら応援すると面白いと思いますよ。
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