ワールドカップのトロフィーの値段は?本物の純金かレプリカか調べてみた!
サッカーのワールドカップ2022、日本代表が強豪ドイツに勝ちました!
このまま決勝トーナメントに進んで、優勝争いに加わって欲しいです。
「優勝」と言えば「優勝トロフィー」ですが、あれって本物なのでしょうか?
・純金?それともレプリカ??
・本物の金だったら値段はいくらするの?
今回はこんなW杯のトロフィーについて調べてみました。
【先に結論】
・純金製で値段は金換算で5千万円以上。
・優勝国にはレプリカが渡される。
Contents
表彰式の優勝トロフィーは本物
サッカーのワールドカップは4年に1度の開催です。
同じ4年に1度の開催であるオリンピックよりも、実は人気があるんですよ。
さて、そんな栄光を勝ち取った優勝国が高々と掲げているトロフィー。
あの優勝トロフィーって、毎開催ごとに造られているのでしょうか?
「もしかして使い回し?レプリカ?」
こう疑問に思ったことはありませんか?
調べてみました。
あの優勝をした国の選手が掲げているトロフィーは本物です。レプリカではありません。
表彰式で渡されるトロフィーは、紛れもなく本物なんです!
優勝国に贈られるのはレプリカ
おお!じゃ、優勝国が故郷へ持ち帰るトロフィーは本物なんだ!って思うかもしれませんが、実はそうではありません。
優勝国に贈られるのは、レプリカのトロフィーです。
本物のトロフィーは表彰式が終わった直後にFIFAによって保管され、その後レプリカが贈られるんです。
ただ「FIFAが保管」と言っても「預かり」と言う意味ではなく、そもそもトロフィーの所有者はFIFAです。
だからレプリカは贈呈されるけど、本物は表彰式の時だけFIFAから借りる、と言った方が正しいかもしれません。
ワールドカップで優勝しても、本物のトロフィーはもらえないわけですね。
初代トロフィーは盗難された
実は1970年のメキシコ大会で優勝したブラジルが、この本物のトロフィーをFIFAからもらいました(永久譲渡)。
が、その本物のトロフィーが盗難に遭ってしまったんです。
犯人は捕まりましたが、トロフィーはすでに溶かされて金塊に…。
この初代トロフィーは「ジュール・リメ杯」と言う名称で呼ばれていますが、現存しているのはレプリカになります。
この盗難事件があってから優勝した国には、金メッキで造られたレプリカが贈呈されることになっています。
レプリカは純金ではなく、金メッキでできています。
レプリカは偽物やコピー品ではない
「え?レプリカって偽物じゃん?コピー品かよ!」って思いませんか?
ここでレプリカの意味を改めて調べてみました。
レプリカは「ニセモノ」や「コピー品」と言う意味ではありませんよ。
レプリカにより本物の消失を防ぐ
レプリカ=複製品=復元品、という意味です。
本来は、特に本物を造った製作者自身が複製したものを指す言葉ですが、近年では他者が造ってもレプリカと呼ばれています。
簡単に言ってしまえば、「もう一つ本物を造ってみました」的な意味でしょうか?
これは美術品の世界でも同じです。
盗難や消失・汚損等によって、貴重な1点モノの美術品が消失するのを、レプリカを使用することによって防ぐことができます。
「展示してあるすべての美術品がレプリカです」っていう、大塚国際美術館は有名ですね。
こう考えるとレプリカは、本物に対するバックアップみたいなものという位置づけと言えるかもしれません。
美術品をパソコンなどのデータと一緒にしてはいけませんが、レプリカによって貴重な美術品を後世に伝え残すことができるのです。
もちろん、どれだけ精巧に復元されても、レプリカを「本物です」と言ってはダメです。
レプリカとコピー品(偽物)は違う
レプリカ=コピー=偽物、っていうイメージがありますが、レプリカとコピー品(偽物)は違います。
レプリカとコピー品との大きな違いは、
・製作者は誰か?
・悪意があるのか?
という点です。
これも美術品を例に見てみましょう。
絵画で贋作(がんさく)という言葉がありますよね?
これは本物そっくりに他者が描いて、
「これ、本物ですよ!30億でどう?」
って他人を騙して売りつけるのが贋作です。
もうこれは立派な犯罪、詐欺行為ですね。
完全に人を騙しちゃってますので。
ちなみに贋作に対して、本物は新作と呼びます。
また「模写」っていう言葉を聞きますよね。
模写は絵画ではよくあります。
これは、本物そっくりに描き写すことまでは贋作と同じなんですが、「本物です」とは言いません。
「マネして描き写しました」と公言しています。
つまり本物と偽って相手を騙したりする悪意がないのです。
もちろんその絵にサインはしません。
レプリカでも価値は十分にある
「優勝してレプリカのトロフィーをもらっても、ぜんぜん嬉しくないじゃん」と思うかもしれません。
でもこのレプリカは、本物のトロフィーの製作者であるFIFAが造ってますし、FIFAは「レプリカです」って公言しています。
だから問題ありませんし、FIFA公認なので名誉あるトロフィーであることに間違えはありません。
仮にもし、これがFIFAがレプリカということを隠して、「一つしかない本物だよ」と言って優勝国に渡したらこれは問題です。
相手を騙してますからね~。
重さ6キロの本物の純金でできている
1代目の優勝トロフィーは盗難されて消失。
今のトロフィーは3代目で、2代目からデザインなどが変更されました。
サッカーワールドカップ初代トロフィーは、第二次世界大戦中、保持国であるイタリアからナチスに没収されそうになり、1966年大会前には盗難に遭って雑種犬が民家の庭で発見した。1970年大会でブラジルが永久保持する資格を得たが、展示中の1983年に盗まれ、以来、行方知れずとなった。
— 雑学BOT (@a_r_e_bot) 2014年6月24日
2代目は18金でしたが、3代目はなんと純金!(24金)
18金は金の割合が約75%ですが、純金は99.9%が金でできています。
つまり今のトロフィーは、不純物が混ざっていない本物の金だけでできているわけですね。
その重さは6,175グラムで、なんと約6.2キロもあります。
トロフィーの高さが約37cmですから、見た目以上に持った時は重たく感じるはずです。
金の比重は鉄の約2.5倍ありますので、同じぐらいの大きさの鉄アレイよりも重たいことになります。
初代トロフィーの重さは約3.8キロ、2代目は約5キロです。
今の3代目は2006年から使用されていますが、改めて過去の優勝時の写真を見てみると、ほとんどの選手が優勝トロフィーを両手で持っています。
片手で軽々と持てる重さではないんですね。
落としたら大変ですし。
個人的に2022年のカタール大会の表彰式では、トロフィーを受け取った時の選手のリアクションに注目したいと思います。
先程表彰式でW杯トロフィーが
高々と掲げられました。
フランス優勝おめでとう🎉
あっという間の1ヶ月でしたが、
沢山の感動と夢をありがとうW杯。#ワールドカップ #ワールドカップ2018ロシア #ワールドカップ2018 #ワールドカップロシア大会 #W杯 #W杯決勝 #フランス優勝 pic.twitter.com/FwOMwS2DDa— 絹衣 (@gunma69) July 15, 2018
トロフィーの値段は5千万円以上
では、あの金色に輝くワールドカップの優勝トロフィーの値段は、一体いくらぐらいなのでしょうか?
単純に金の買い取り価格の相場から計算してみます。
2022年11月現在、金は1グラム8,000円ぐらいで推移し、ここ2~3年でかなり高騰しています。
で、6.2キロの金なら約5000万円。
ザックリと言えば、あのW杯の優勝トロフィーの値段は5000万円以上でしょう。
これにデザイン料などの製造コストもかかります。
ちなみに2006年当初は、1グラム2,000円ぐらいでしたので1300万円ぐらいの金の価値でした。
もちろんワールドカップのトロフィーの価値を値段では表せませんが、盗難されたりレプリカを用意する理由が分かりますよね。
【まとめ】日本人で触った人はいない
本物のトロフィーは、普段はスイスのFIFAサッカーミュージアムに保管されています。
ここ以外で本物を見ることができるのは、表彰式とトロフィーツアーという世界中を専用機でお披露目するツアーのみ。
「コカ・コーラ FIFA ワールドカップ トロフィーツアー」の専用機が羽田空港に到着しました。日本は各国を訪問する世界ツアー大トリの51カ国目。オリジナルトロフィーは東京、大阪、静岡の3都市でお披露目されます。#cocacola #羽田空港 #fifa #worldcup #samuraiblue #trophytour pic.twitter.com/YTMx1tR3Lo
— スポニチ・サッカー記者ツイート (@sponichisoccer) 2018年4月27日
そしてトロフィーを触ることができるのは、優勝メンバーと各国の国家元首などごく限られた人だけなんです。
【豆知識】ワールドカップトロフィー
・純金製
・重さ6175gW杯トロフィーに直接触れることができるのは、歴代のW杯優勝チームのメンバーと国家元首のみ。(大統領、首相、国王など) 日本の場合は内閣総理大臣、天皇、皇后。#FIFAWorldCup #カタールW杯 pic.twitter.com/f3B2RR0liH
— Madridista 92:48【ワールドカップ情報発信】 (@RMCF_Minuto93) November 21, 2022
つまり日本人でこのトロフィーを触った人は、まだ誰もいないんですね。
元サッカー日本代表監督の岡田武史氏は、「せっかく目の前にあるのに、(トロフィーに触れない)残念な思い、悔しい思い……私が生きている間に日本人がトロフィーに直接触れる日が来ることを祈っています」と期待を口にしました。
~中略~
セレモニーの場で唯一トロフィーに触れることができたのが、元サッカーブラジル代表で、2002年日韓ワールドカップの優勝メンバーの一人、ジウベウト・シウバ氏。
高々とトロフィーを掲げると報道陣から一斉にフラッシュがたかれ、「初めて日本に訪れた時の素晴らしい記憶が新鮮に呼び起こされます」と当時を振り返りました。
引用元:ツイナビ https://twinavi.jp/topics/tidbits/5ae2c9fa-224c-4df0-8f9c-5fa15546ec81
尚、現在の3代目の優勝トロフィーですが、2038年まで使用される予定です。
その年に優勝した国名を彫っていくのですが、そのスペースが2038年でなくなるのがその理由だとか。
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