TDLホーンテッドマンションの魅力的な演出を徹底解剖! 壁が伸びる仕組みや踊る幽霊の謎を解明

2023年12月20日

ディズニーランドにある「ホーンテッドマンション」は、その斬新な演出で訪れる人々を魅了し続けています。

このアトラクションは、ホラーエクスペリエンスとして設計されており、多彩な工夫が施されています。

ゲストはしばしば、

「ホーンテッドマンションの壁はどうやって伸びるのか?」

「踊る幽霊の仕組みは何か?」

と疑問に思います。

今回の記事では、ホーンテッドマンションの特別な演出技術について詳しく説明します。(内容にはネタバレが含まれています)

 

【この記事で分かること】

・ホーンテッドマンションの内部構造

・ホーンテッドマンションの魅力的な見どころ

ホーンテッドマンションの興味深い点は、内装だけでなく外観にも隠されています。

 

ホーンテッドマンションの秘密を探る!

ディズニーランドのファンタジーランドに位置するこの幽霊屋敷は、西洋風の建築スタイルを採用しています。

その名も「ホーンテッドマンション」。

訪れるゲストはドゥームバギーに乗って、ゴーストホストの案内で館内を巡ります。

内部を探索すると、様々な不思議な現象や幽霊の存在が感じられます…

この記事ではホーンテッドマンションの不思議な現象の背後にある技術について説明します。

 

【ホーンテッドマンションのメカニズム解説】

1. 老化する肖像画

2. 伸びる壁の部屋

3. 天井に現れる吊り首の幽霊

4. 絵画の視線が追う廊下

5. 動く胸像

6. 果てしなく続く廊下

7. 水晶玉に映る女性の幽霊

8. 踊る幽霊たち

9. 乗り込む幽霊

上記の9つの特徴について、アトラクションの進行順に紹介します。

 

経年変化する肖像画の謎

幽霊屋敷に足を踏み入れると、最初に迎えるのは「男性の絵画」が飾られた部屋です。

この絵画に描かれているのは屋敷の主であり、幽霊案内人の役割も果たしています。

驚くことに訪問者が見守る中で、この絵画は徐々に老化し、最終的には骸骨の姿に変わってしまいます。

これは幽霊屋敷における最初の不思議な現象であり、変わりゆくこの絵には特殊なメカニズムが搭載されています。

その仕組みは「ディゾルヴィング・ヴューズ」という技術によるものです。

 

ディゾルヴィング・ヴューズは、複数のレンズを持つ特別なプロジェクターです。

これによってスクリーン上の画像が、完璧に重なり合うように計画されています。

それぞれのレンズから投影される画像は異なる光量を持ち、通常は見えないように設定されています。

最初に明確な画像の光量を徐々に下げて行き、同時に別の画像の光量を増加させることで、絵が変化していくように見せるのです。

幽霊屋敷では最初に青年の姿から始まり、中年、老年、痩せこけた老人、そして最終的には骸骨へと変化していきます。

この変化は合計で13段階あり、不吉な数字13を意識しているのかもしれません。

 

伸びる壁画の部屋の仕組み

訪問者が次に案内されるのは、4枚の絵が展示された部屋です。

ここは「伸張する部屋」として知られており、壁画の隠された下半分が現れるという驚きが体験できます。

実際には部屋自体が上方向に伸びていくのです。

壁の絵はポスターのように巻かれ、壁が上昇するにつれ隠された部分が見え始めます。

「絵の額縁はどうなっているのか」という疑問には、実際に上下の額縁は実物で、左右の額縁はトリックアートとして描かれています。

 

天井に現れる絞首刑の死体

伸びる肖像画を鑑賞中、部屋が暗転し、突如天井に絞首刑の死体が出現します。

そして光が戻ると、天井の死体は消えてしまうのです。

この現象は、天井に設置された紗幕(しゃまく)によって成立しています。

紗幕は背後から光を当てると透けて見え、光が消えると幕が見える特性を持っています。

幽霊屋敷の場合、天井に描かれた紗幕が部屋の上部に設置され、実際の天井は紗幕よりも上にあります。

そこには初めから、絞首刑の死体が吊るされているのです。

 

肖像画を観察している間は、部屋の下部が明るく紗幕が目に見える状態。

光が消えると死体側が明るくなり、紗幕が透けて見え、そこに吊るされた死体が現れるというわけです。

これが死体が一瞬で現れたり消えたりするトリックの秘密です。

 

常に目が合う絵画の回廊

ドゥームバギーに乗って館を巡る途中、数々の絵画が並ぶ廊下が出現します。

これらの絵画はバギーが移動していても、描かれている人物の目が訪問者と常に合うように見える、特異な特性を持っています。

この効果は錯覚によるもので、実際には絵の中の人物の目の部分がくぼんでおり、そのくぼみに目が描かれています。

この手法により、絵がいつも視線を追っているかのように感じさせます。

 

常に向いて追跡する胸像

絵画の廊下を抜けると、図書室にたどり着きます。

ここには8つの胸像が展示されており、これらは訪問者の方を常に向いています。

胸像の特徴は、廊下の絵画と同じ原理です。

胸像は通常の凹凸が逆に設計されており、特殊な照明技術を使って、胸像が視線を追ってくるように見せかけています。

 

図書室の胸像には、

・エドガー・アラン

・エリザベス・バレット

・アルフレッド・ロード

・ヘンリー・ワッズウォース

という名前が付けられています。

 

果てしなく続く廊下

アトラクションを進むと、終わりなく続く廊下が現れます。

この廊下は対面鏡を使って作られていますが、ドゥームバギーが映り込まないように工夫されています。

鏡が遠くに設置されているため、バギーが反映されない位置に配置されています。

 

水晶球の中の話す女性

アトラクションの中盤には、水晶球に映る女性のいる部屋に到着します。

水晶球内の女性が動く仕組みは、プロジェクションマッピングに似ています。

水晶球の中には表情のないマネキンが置かれ、その上に目や口などのパーツが映し出されます。

これにより水晶球に女性が映り、話しているように見えるのです。

この女性は降霊術師「マダム・レオタ」として知られ、ホーンテッドマンションの物語において重要な役割を果たします。

彼女は館の主を呪い殺そうとしたものの、主が自殺したため、呪いが彼女自身に跳ね返り、水晶球に封じ込められたとされています。

 

舞踏会で踊る幽霊たち

ホーンテッドマンションに足を踏み入れると、訪問者は舞踏室の下で踊り、上で決闘を繰り広げる幽霊たちの姿が見えます。

これらの透明で半透明の幽霊たちは、舞踏室を背景にして、ホーンテッドマンションの中でも特に目を引く光景です。

その存在感を放つこれらの幽霊は、「ペッパーズ・ゴースト」と呼ばれる古典的なトリックを用いて表現されています。

 

このトリックは夜間に窓ガラス越しに外を見る際、ガラスに自分の姿が映らないで外景が見える原理を応用しています。

光を当てることで、ガラスに映った顔や手のように、特別な照明を使用して幽霊が浮かび上がるようにします。

「ドゥームバギー」と舞踏室の間には「ガラス板」が設置されており、そのガラス板を通して踊る人形や決闘する人形が見えるようになっています。

この光の当て方で、ペッパーズ・ゴースト効果を利用して、幽霊が実際にいるかのように見せることができます。

 

なお、踊り続ける幽霊たちはマダムレオタによって怒りを買い、呪いを受けて踊り続けているとされています。

銃を撃つ幽霊は、マダムレオタの復讐のために留まっているとも言われています。

このトリックは『プーさんのハニーハント』にも応用されています。

 

バギーに同乗する幽霊

アトラクションのハイライトである最後の部分では、3人のヒッチハイカー幽霊に遭遇します。

これらの幽霊は、バギーに乗り込んでくるように見えます。

この演出も「ペッパーズ・ゴースト」の一形態です。

ゲストの隣に映る鏡は実は「ガラス板」で、そのガラスの向こうが暗いため、鏡のように映ります。

しかし、その向こう側にはヒッチハイカーの人形が設置されており、動くライドと一緒に移動するようになっています。

青白い光を当てることで、幽霊たちが鏡に浮かび上がるように見せることができます。

ちなみに、ヒッチハイクする幽霊3人組の名前は「ガス・グレイシー」、「エズラ・ドビンズ」、「フィニアス・クイーグ」と言います。

 

まとめ:仕組みを理解すると演出に改めて感動

この記事では、ホーンテッドマンションに隠された、9つの驚くべきメカニズムについて詳しく説明しました。

初めてこれらのメカニズムを知った時、私は「これがディズニーの魔法だ!」と感動しました。

トリックを知ってしまうとアトラクションが面白くなくなると思うかもしれません。

しかし私の経験では、仕組みを知った後も何度訪れても新しい発見があり、今でも飽きることはありません。

その仕組みを理解すると、シンプルだけど驚きのある演出に改めて感動するはずです。

 

皆さんも、ホーンテッドマンションのメカニズムを学んだ後に訪れると、以前とは違った楽しみ方ができるかもしれません。

次にホーンテッドマンションを訪れる際は、その神秘的な現象の裏にある仕組みに注意を向けてみてください。

以上が、【ホーンテッドマンションの秘密を探究!伸びる部屋と幽霊が踊るトリックを解明】の記事内容でした。

 

スリル満載の冒険!ホーンテッドマンションの恐怖と魅力を探る




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Posted by ちたま