水温計がアイドリングでも点灯して上がる原因は?一瞬で消えたら大丈夫なのか解説!

自動車の冷却システムが正しく機能しない場合、エンジンが高温状態に陥ることがあります。

これはオーバーヒートに、つながる可能性が大きいです。

今回はエンジンの異常過熱に、焦点を当てて説明します。

ボンネットから煙が出るなどの事態を避けるためにも、車の定期的な点検を整備工場で受けることが大切です。

しかし、もしオーバーヒートが発生した場合は、どう対応すれば良いのでしょうか。

オーバーヒートの意味や対応策について、詳細を解説します。

 

【先に要点】

・冷却水が高温になると警告灯が点灯する。

・一瞬でも点灯したら故障を疑った方が良い。

・冷却システムの故障はエンジンブローにつながる。

 

冷却水の温度が異常になると警告灯が点灯

自動車の冷却水の温度が異常に上昇すると、エンジンがオーバーヒートする恐れがあります。

オーバーヒートとは、冷却液が過度に熱され沸騰する現象を指します。

エンジンの冷却水温を示す水温計は、エンジン内を循環する冷却液の温度を測定するものです。

通常、冷却水の適切な温度範囲は、70度から90度とされています。

(ラジエーターキャップの圧力によって、冷却水の沸点は120度~130度まで高まります)

冷却水が100度を超えると、エンジンにとって非常に危険な状態になります。

エンジンが生成する熱は、冷却液により吸収されているからです。

 

この冷却液は、特別な液体と水の混合物で、エンジン内の熱を効率的に取り除くことを目的としています。

しかし、冷却液の温度が過度に上昇すると、エンジンから熱を適切に排出することができず、オーバーヒートのリスクが高まります。

「オーバーヒート」とは、冷却液の温度が正常範囲を超え、エンジン内部の温度が急激に上昇する現象を意味します。

水温計が100度を超えると、エンジン内にホットスポットが形成され、冷却液内で泡が生成します。

この現象はキャビテーションと呼ばれ、液体内の圧力変化によって泡が生じ、エンジンの冷却効率が低下し、オーバーヒートに至るのです。

 

異常な水温の上昇は、水温計の警告灯が点灯することや、エンジンルームからの水蒸気の発生、煙の放出などによって示されます。

水温計が100度を超えるなどの兆候があれば、直ちに車を停止させ、適切な対応を取ることが必要です。

オーバーヒートはエンジンにダメージを与え、車の耐久性を大幅に低下させる可能性があります。

 

冷却システムが過熱する理由と予防策

自動車の冷却水温が異常に上昇する原因と、それを未然に防ぐ方法についてご説明します。

 

冷却液の量が不足している

冷却液のレベルは、リザーブタンクで確認可能です。

もし必要量に達していない場合は、冷却効果が大幅に低下し、結果的に水温が上昇する原因になります。

冷却液の減少は通常、突然発生するものではありません。

不足している場合、漏れがある可能性が高いと考えられます。

 

このような状況では、冷却液を補充し、漏れ箇所を迅速に特定する必要があります。

漏れが容易に確認できるならば、エンジンを起動せずにロードサービスを呼び、修理工場へ搬送してください。

漏れが見当たらなくても、水温計を注視しながら追加した冷却液の量をメカニックに報告し、専門の工場で検査を受けることをお勧めします。

 

エンジンオイルの汚れや不足

エンジンオイルは、冷却にも重要な役割を持ちます。

エンジンオイルの不足や汚れが過度に進むと、水温異常を引き起こす可能性があります。

エンジン内部を守り、水温を安定させるエンジンオイルの役割を把握し、定期的な交換が重要です。

 

冷却液やエンジンオイルの問題が原因である場合、定期的にエンジンルームをチェックします。

冷却液のレベルやエンジンオイルの量及び品質を確認することで、問題を防ぐことができます。

自分でチェックが難しい場合は、専門の修理工場で点検を受けることを推奨します。

 

冷却システムに不具合がある

・ラジエーターの冷却ファンが機能していない。

・ウォーターポンプが故障している。(冷却水が循環していない)

・冷却液が漏れている。

など、冷却システムの問題が水温上昇の原因となることがあります。

 

冷却システムの問題は、部品の交換や修理によって解決が可能です。

問題の原因が多岐にわたる場合、すぐに特定して対応するのが困難なため、専門の修理工場で徹底した検査を受けることが大切です。

 

異常過熱はエンジンの故障につながる

エンジンが過度に熱くなると、エンジン自体が変形することや、修復不可能な状態になることもあります。

これによりエンジンパーツが密封されず、冷却液やオイルが漏れ出すことで、高額な修理費用が発生するリスクが高まります。

オーバーヒートはエンジンに重大なダメージを与えるため、水温の上昇に警戒し、オーバーヒート状態で運転することは避けるべきです。

さらにエンジン温度の上昇は、エンジンオイルの温度も上げます。

金属部品間の摩擦を減少させるエンジンオイルの効果を損ね、部品の摩耗や損傷を引き起こし、最終的にエンジンの故障(エンジンブロー)につながります。

 

自動車が異常過熱した時の対処法

ボンネットから煙が上がり、水温計が正常範囲を超えた場合は、速やかに安全な場所に車を停めることが肝心です。

 

アイドリングで水温計の反応を見る

安全に停車した後は、エンジンを切らずにアイドリング状態にします。

水温計の針が下がるかどうか、あるいは上昇し続けるかを観察してください。

針が下降する場合、エンジンをしばらくアイドリングさせて状況を見守ることができます。

 

しかし針が上昇し続けるなら、すぐにエンジンを停止させてください。

アイドリング中に水温が正常範囲に戻ると、短距離の移動は可能ですが、再び過熱する可能性を考えて、不必要な走行は控えるべきです。

水温が上昇し続ける場合はエンジンを再起動せずに、ロードサービスを呼び、専門の工場で点検を受けることを推奨します。

 

冷却液のレベルをチェック

冷却液が不足している場合は、一時的に水(水道水)で補充することも可能ですが、緊急時以外は控えるべきです。

通常の冷却液には、エンジン内部の錆び防止成分が含まれています。

しかし水道水にはそれがないため、長期的に利用するとエンジン内部にダメージを与える可能性があります。

 

冷却ファンの作動を確認する

ラジエーターの冷却ファンが正常に動作していない場合、システムに故障があるかもしれません。

そのためエンジンを停止させて、自然冷却を促進することが重要です。

故障した冷却ファンは、修理工場での検査と修理が必要です。

 

オーバーヒートに対する対策として、

・ボンネットを開けてエンジンの冷却を図る

・ラジエーターに水をかけて冷やす

など方法がありますが、高温状態のラジエーターキャップは絶対に開けないでください。

内部の圧力が高いため、熱湯が噴出し危険です!

 

水温の上昇を未然に防ぐためには、ラジエーターの冷却水とエンジンオイルの定期的なチェックが必要です。

定期的な検査により、問題を早期に発見し、安全に運転することができます。

プロのメカニックによる定期検査を推奨しますが、日常のメンテナンスも重要です。

 

水温警告灯が一瞬点いた後に消える意味

車を始動した際に、全警告灯が一時的に点灯し、その後エンジンが正常に動き出すと消える現象は、車のチェックシステムが適切に機能している証拠です。

しかし、走行中に水温警告灯が突然点灯した後、すぐに消えた場合でも油断はできません。

水温警告灯が消えたとしても、小さな異常が発生している可能性があります。

 

水温警告灯が一時的に点灯してもすぐに消える場合、それは冷却システムに何らかの問題がある可能性が示唆されます。

警告灯が一瞬だけ点く原因には、センサーの故障や接点の不良、冷却水の微小な漏れなどがあり得ます。

車の動きによって冷却水の量がセンサーの感知範囲で変わり、警告灯が一瞬点灯することもあります。

重要なのは、水温警告灯は正常な状態では点灯しないということです。

従って、警告灯が短期間で消えたとしても、専門のディーラーや修理工場での診断を受けることが望ましい対処法と言えます。

 

一方、走行開始直後に青や緑の水温警告灯が点灯し、その後消える場合は通常正常な現象です。

この色の警告灯は、冷却水がまだ適切な温度に達していないことを示し、エンジンが適正な温度になると消えます。

これは車両が安全であることを示すもので、特に問題はありません。

ただし、冷却水の温度が正常範囲の60度から90度を超えると、警告灯が再び点灯することがあるため注意が必要です。

 

結論:走行中に急停止するなど事故の危険も

自動車の水温が、異常に上昇した場合の対処方法をご紹介しました。

オーバーヒートした際には、迅速な行動が求められます。

事前に対応策を知っておき、定期的なメンテナンスを行うことで、オーバーヒートを防ぐことが可能です。

不具合を放置するとエンジンが故障し、走行中に急停止するなど事故にもつながる恐れがあります。

 

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