パティシエは過酷で大変なのか?辞める理由や離職率について解説!

こんにちは、パティシエのエミ~です ^^

突然ですが、パティシエってどんな仕事だと思いますか?

世間では、憧れの職業のひとつと言われています。

 

しかし!

実際は華やかだけど繊細で、朝が早くて、立ち仕事で、重労働でかなり大変な職業です。

素敵なケーキを扱う華やかな世界だと思われがちですが、実際の仕事内容はあなたが思っている以上に過酷…。

そして、これを裏付けているのが離職率。

パティシエって、実はかなり離職率が高いんです!

 

なぜ、そんなに辞めていく人が多いと思いますか?

その理由や仕事の過酷さを、私の経験からお話していきます。

 

【先にこの記事の要点】

・パティシエは重労働で体力が必要

・過酷な仕事内容の割に給料が安い

・女性には特に厳しい環境で離職率が高い

 

パティシエの1年以内の離職率は70%と高い

新卒のパティシエの離職率はズバリ、1年以内で70%になります!

他の職業と比べても、これってかなり高い離職率ですよね!?

さらに、3年以内ではこれが90%にまで上がるので、ほとんどの人が3年以内に辞めて行くことになります。

このデータには、正直私もびっくりしました。

 

パティシエは長時間の重労働で薄給

さて、このパティシエの離職率が高い理由って、いったい何なんでしょうか?

私の経験談を元に説明します。

 

仕事を辞める理由は、人によってさまざまです。

ですがここまで離職率が高いと、パティシエという仕事自体に何か原因がありそうですよね。

実際にパティシエを辞めた人の理由には、次のようなものがあります。

 

・朝が早く、忙しい時は仕事が深夜にまで及んで体力的にキツイ

重労働のうえ立ちっぱなしのため、腰痛・肩こりなど体の支障が多々出てくる

・仕事の大変さのわりに給料が安い

・人間関係がうまくいかない

 

ケーキ屋さんなのに深夜まで??

パティシエが重労働??

って思いますよね…、でもこれはすべて事実なんです。

 

もちろん、職場によって程度の差はあると思いますが、どのパティシエにも共通して当てはまっていると思います。

こんなやめる理由について、ひとつずつお話していきますね。

 

早朝からの長時間勤務は体力が必要

パティシエの仕事は、長時間勤務が当たり前です。

一般の人から見ればこんなイメージは想像つかないですが、パティシエは長時間働き通す体力が必要になります。

 

お店にもよりますが、ケーキ屋さんって9~10時ぐらいに開店するところが多いです。

ということは、その開店時間までにケーキを仕上げなければならないので、どうしても朝早くから作業を始めなければなりません。

ケーキは生ものです。

前日からなど、早い時間から仕上げることはできません。

時間が経つにつれて、イチゴなどのフルーツもどんどん傷んでしまいます。

お客様により良いものを届けるためには、当日ぎりぎりに仕上げた方が良いというワケなんです!

 

パティシエの職場では、朝の5~7時から始業することが一般的です。

私の職場も7時が始業時間でしたが、忙しい時期は6時や6時半から出勤したこともありました。

 

どんなお店でもそうですが、

開店時間=始業時間、ではないですよ。

パティシエの場合は、早朝から一仕事終えてそこでようやく開店を迎えます。

 

繁忙期は深夜まで残業することもある

そして、気になるのが終業時間。

職場によって定時が決まっていたり、その日の予定の仕事量が終われば帰れる、といった感じになるかと思います。

そうなると、クリスマスやバレンタインなどの繁忙期は、殺人的な仕事量になり必然的に残業。

予定の仕事が終わるまで帰れないとなると、その時間は深夜まで及ぶこともあります。

私は、日付が変わるまで職場にいたことはないですが、これは恵まれていた環境だったからだと思います。

 

さすがに1年を通して、ずっとこんな感じではないです。

もちろん、早く帰れる時だってあります。

 

特に夏の暑い時はケーキがなかなか売れないので、夏は余裕がある季節になります。

夏の暑い時にクリーム系のケーキって、お腹には重くてあまり食べたいとは思わないですよね。

そういう時期は定時近くで帰れるので、仕事帰りに飲みに行ったりしていました♪

大変な時は大変ですが、余裕がある時には息抜きしてリフレッシュしながら乗り切る!って感じでしたね。

 

20~30kgを持ち運ぶ重労働 

パティシエという華やかなイメージと、一番のギャップがこれです。

それは「重労働」。

 

業務用の材料って、一袋20~30キロの砂糖や小麦粉が入っているんです。

サラッと書きましたけど、スーパーで買う10キロの米袋でもかなり重たいですよね?

業務用の材料は、この米袋2~3個分の重さになります。

仕事中はこれを担いで持ち運ぶので、かなりの重労働になるのです。

 

他には業務用のミキサーだと、材料を入れるボウルの重さだけで3キロぐらいあったり…。

ボウルが3キロですよ!

家庭用とは全然ちがいます!

そこに材料を入れて作っていくので、更に重くなります。

これを片手で担ぎながら作業するんです。

もう肩や腕は、自然とムキムキに(笑)

 

私も最初は持つことすらできませんでしたが、続けているうちに筋肉がついて普通に持てるようになりました。

筋肉とともに体力もついていくので、慣れていけば仕事中は無我夢中で何とも思わないです。

しかし、仕事が終わった時にどっと疲労感がきます。

体育会系の私にとっては、その疲労感が達成感につながってたんで良かったですが、同僚のなかには整体などの病院に通っている人もいました。

 

慢性的な腰痛や肩こりに悩まされるのは、パティシエの職業病と言えるかもしれません。

パティシエは、見た目以上に過酷でキツイ仕事なんです。

 

給料が安すぎて生活が大変

もしかしたら、これがパティシエの離職率が高い一番の原因かもしれません。

パティシエが、体力的にも大変なことはお分かり頂けたと思いますが、その大変さのわりに給料がとにかく安いんです (T_T)

職場や経験にもよると思いますが、パティシエの初任給の平均は15~17万円ぐらい。

下手したらもっと低いところもあり、初任給で20万円を超えるのはかなり珍しいです。

 

「パティシエはお金じゃない!」

という人もいると思いますが、現実問題として生活していくには最低限のお金は必要です。

さすがにこのお給料の安さでは、日々の生活もキツイ…。

ただ、私は一人暮らしだったので、贅沢をしなければ何とかやっていける金額でした。

 

男性は結婚を機に辞めて行く

男性のパティシエで、結婚を機に辞めていく人が結構いたんです。

女性が、結婚を機に辞めるというのは分かりますよね。

家事との両立が難しかったり、出産・育児があったり。

ですが、男性が結婚を機に退職するって? 

そう、薄給すぎて家族を養ってはいけないのです(涙)

 

朝が早いのに、夜も遅くて家族サービスができない。

そのわりに給料も安い…。

家族を養うためには、もっと給料のいいところに転職しないと!

と離職する人が多いんですね。

私の知り合いでも、パティシエから一般企業の営業職に転職した人や、なかには自衛隊に入った人もいました。

 

出産や子育ての女性には大変

一方で女性であればお金よりも問題なのは出産・育児ですよね。

パティシエは結婚しても子どもがいなければずっと続けていける仕事だと私は思います。

 

しかし、妊娠するとそうはいきません。

つわりがひどい人も中にはいるでしょうし、お腹が大きくなるにつれて立ち仕事はどんどん辛くなっていきます。

冷蔵室や冷凍室に入ることも多いので、体を冷やすこともかなりの負担になります。

働きたい気持ちがあっても、体のことを考えて辞めてしまう女性も多いです。

 

職場に産休などの制度があれば、ブランクがあっても復帰して仕事を続けていくことは可能です。

しかしパティシエは、朝が早くて夜が遅い仕事。

小さな子どもを育てながらとなると、かなり大変なのは想像ができますよね…。

出産や子育てをしながらパティシエを続けていくには、家族の助けや職場の理解などが必要不可欠なんです。

 

忙しさから人間関係がうまく行かない

これは、パティシエに限ったことではありません。

人間関係での悩みは、どんな職場でもどんな職業でも起こりうることでしょう。

私の職場は人間関係に恵まれていたので、大きく悩んだことはありません。

ですが、どうしても忙しい時期になると、みんな余裕がなくなってイライラしがちになります。

周りに当たったりする人もいて。

 

でも、仕事が大変なのは仕方ないことだ、と理解がある方たちばかりだったので、その後の関係に影響するということはありませんでした。

まぁ、いろんな人がいるので職場によると思いますが、どこに行っても人間関係というのは難しいものですよね (>_<)

 

【まとめ】パティシエを続けるにはやりがいや誇りが大切

パティシエの離職率が高い理由、そして仕事の大変さが分かって頂けましたか?

世間のパティシエの華やかなイメージと、全然かけ離れていると感じた人もいると思います。

 

私は、大変じゃない仕事なんてないと思うんですよね。

仕事に対するやりがいや熱意、まわりの応援などがあれば乗り越えていけると思います!

そういう点でも、

パティシエは、自分が誇りを持ってやれる仕事なのか?

ということが、とても大切だと思います。

 

どんなに辛くても、

パティシエとしてお菓子を作っていきたい!

たくさんのお客様をケーキで笑顔にしたい!

そういう強い決意があれば、きっと乗り越えられるでしょう。

パティシエを目指している人、頑張ってください!

※この記事は、エミ~さんが書きました。




パティシエ

Posted by ちたま