海上保安庁の巡視船の最高速度は何ノット?時速何キロのスピードで進むのか調べてみた
なんかナマコが密漁されて、大きな被害が出ているようですね。
犯人は、日本の「コワい人」たちだとか。
そこで気になったのが、
コワい人「海上保安庁の巡視船は走るのが遅いから、余裕で逃げ切れる」
っていうコメントです。
え?
海保の船ってそんなに遅いの?
ダメじゃん。
じゃ、一体どれぐらいのスピードで走るの?
って疑問が生まれたので調べてみました。
【先にこの記事の結論】
海上保安庁の巡視船の性能については、機密事項なので非公表です。
でも、ネットを見ると巡視船の最高速度がけっこう書いてあって、どうやら時速27~50ノット、つまり50~92km/hぐらいの速さで進みます。
巡視船は最高速度が時速27~50ノットで走る
僕は巡視船って聞くと、ほら尖閣諸島で活躍しているので超高速で走るイメージがあります。
でも、あの速度ってどれぐらいなんでしょう?
今回のナマコの密漁船は、本当に追えないほど速いのでしょうか?
ザッと分かった範囲で、巡視船の最高速度を書くと・・・
PL型巡視船…時速27ノット(時速50キロ)
かがゆき型巡視艇…公称時速36ノット(時速66キロ)以上だが、40ノット(時速74キロ)以上での巡航可能。
つるぎ型巡視船…40ノット(時速74キロ)だが、時速50ノット(時速92キロ)との情報も。
巡視船 ほうおう…40ノット(時速74キロ)
こんな感じです。
ちなみに僕はこのような船には疎(うと)いので、どれがカッコイイとか装備が良いとかよく知りません。
でも今回調べていて、ひとつ分かったことがあります。
それは、時速40ノットはかなり速い部類に入るということです。
40ノットだと、時速約74キロ。
時速74キロじゃ、原付スクーターでも出るスピードです。
陸上のパトカーや白バイは、時速100km/h以上は余裕で出して追いかけますが、陸と海上を比べるのはナンセンスなんですね。
海の上での時速74キロは、かなり速い方です。
ナマコってそんな高く売れるんだ!そりゃチャンスだよな〜
逮捕されても軽微な罪?暴力団の重要な資金源となるナマコ密漁 #ldnews https://t.co/MyU3afv6O6
— 🍻いのたつ🍽@東京IT男子 (@inotsu9) June 26, 2018
巡視船と他の船やボートとの速さを比べてみた
じゃ、他の船やボートとのスピードを比べてみれば、巡視船の速さがどれぐらいなのか分かると思います。
僕の独断と偏見で比較してみました。
競艇…時速約80キロ
競艇は、水上の格闘技って言われています。
間近で見ると結構スピード感が伝わってきて、エンジン音も響きますよね。
僕は、モーターボートレースだけは見に行ったことがありますが、あれで時速80キロのスピードだったとは…。
ちなみに競艇のボートは、操縦している選手の体感速度は時速120キロぐらいと言われています。
水上スキー(ジェットスキー) …時速約100キロ
え?あれってこんなにスピード出るの?
よく無免許で事故とかニュースで聞きますが、こんなにヤバイ速さのボートを無免許で運転はイカンでしょ。
体感速度って、どれぐらいなんでしょうか?
巡視船よりも、こっちのジェットスキーに乗ってみたくなりました(笑)
不審船…時速35ノット(時速65キロ)
海上保安庁の巡視船のメインなお仕事、不審船の取締り。
まあ不審船って、ハングル文字が書いてある船のことなんですけどね。
どうやらこの時速35ノットという速さは、「猛スピード」というレベルらしいです。
また「半島」の高速工作船は、時速40ノットを出して逃げて、海保の巡視船が振り切られたってニュースも過去にはありました。
日向灘不審船事件(北朝鮮)
1985年、宮城県の漁業取締船が「第三十一幸栄丸」なる不審な漁船に立入検査を試みるも逃走したため海上保安庁に通報した。海保は40時間に渡って追跡するも、40ノットという驚異的な速力で逃げ切られている。韓国軍の追跡で北朝鮮に帰港したことがわかっている。— 日本に関係するテロbot (@Terror_in_Japan) June 25, 2018
ジェットスキーなら簡単に追いつけますが、追いついたところでどうすることもできないか…。
日本も負けてはいません。
はやぶさ型ミサイル艇 (日本)
排水量200t/全長50m/速力44kt
本格的な水上戦闘から不審船対処まで行う為に建造されたミサイル艇。同型艦は6隻。ステルス性を考慮した設計で、76mm主砲や対艦ミサイル、臨検用の作業艇を搭載する。pic.twitter.com/idJV2kW69k— 世界の軍艦bot (@gunkanbot) 2018年6月23日
↑このいかにも速そうな巡視船?が時速44ノット(時速81キロ)。
このサイズの船で時速80キロって、相当なスピードなんですね。
確かに巡視船は、色んな物を積んで重たくなるし、空気抵抗も大きいので「高速化」は簡単ではないのでしょう。
でもこれって、よく考えたら競艇のボートと同じぐらいの速度。
巡視船の時速80キロは、迫力がありそうですね。
これらから考えると、やはりこういう大型?船タイプの船では、35ノットや40ノットってかなりの速さみたいです。
う~ん、先程のつるぎ型巡視船の最高速度50ノットって、実は巡視船ではヤバイ速度なんですね。
【まとめ】不審船の速さは時速61キロ(33ノット)ぐらい
海上保安庁の巡視船の速さは、最近では不審船に対抗するべく高速化が進められています。
その速度は、およそ時速40~45ノット。
時速74~81キロぐらいの速さです。
でも、そもそもナマコの密漁船って、どれぐらいの速度で逃げているんでしょうか?
この高速タイプの巡視船を振り切ったってこと??
ニュース記事を見つけました。(記事が古くてリンク切れになっています)
兵庫県姫路市の姫路港周辺でナマコなどを密漁したとして姫路海上保安部は岡山県倉敷市下津井、漁業浦川正義(49)ら3容疑者を漁業法違反(無許可潜水器漁業)などの疑いで 現行犯逮捕し、15日に姫路区検に送検したと発表した。
発表によると、3人は1月26日午後7時頃、姫路市飾磨区の姫路港で、県知事の許可を得ずに潜水してナマコ約340キロ(約25万円相当)を採取した疑い。
3人は2007年1月から約3年間で、ナマコ23トン、カワハギ21トンなど市場価格で計 約5000万円相当を密漁、販売したという。
3人は1月27日未明、漁船で兵庫、香川、岡山各県沖の海域約370キロを逃走。同海保の巡視艇2隻が約6時間追跡し、逮捕した。
引用元:読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100215-OYT1T00525.htm
はい、算数の問題です(笑)
370kmを6時間かけて走ったので、k速さはどれぐらい?
速さ=道のり ÷ 時間
370÷6=時速約61キロ
これをノットに換算すると、時速約33ノットになります。
高速型の時速35ノット以上出せる巡視船なら、追跡可能なスピードですね。
しかしそうでない巡視船なら、あっさり逃げ切られてしまう速度でもあります。
またこの密漁船ですが、エンジンなどを改造して高速化してあるらしいですね。
一般的にクルーザーは20~30ノットぐらい、漁船は15~25ノットぐらいが主流と言われています。
中には、漁船でも30ノット以上出る船もありますが、ふつう漁船でこれだけの速度は必要ないですからね。
クルーザーじゃ漁はできないし、やはり漁船でそれなりの設備を積むと、船自体が重たくなりスピードが出ません。
お金を掛けて船を改造したり、拿捕(だほ)のリスクを負っても「ナマコは儲かる」から、密漁は減らないということなんでしょう。
海上保安庁には、引き続き頑張って欲しいものです。
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