トップガンで敵機ミグとはどこの国の戦闘機?実在するのか解説!
映画「トップガン」でトム・クルーズ演じるマーベリックが、アメリカの領海に侵入する敵国の戦闘機「ミグ」を追い払うシーンがあります。
この度々登場するミグとは、一体どこの国の戦闘機で実在はするのでしょうか?
【先に結論】
・敵国は旧ソ連(と思われる)
・ミグは実在する旧ソ連の戦闘機
・「ミグ25事件」があった
敵機ミグは旧ソ連が所有する戦闘機
ミグとは、当時のソビエト連邦など東側諸国が所有する戦闘機です。
ただトップガンの中では、相手の国名はハッキリとは出てきません。
戦闘機のパイロットも、国名を言葉として発していませんよね。
アメリカとソビエトの当時の敵対関係を、あからさまに明示はしてはいないです。
ただ「ミグ」と言う名前から、それがソビエトからの侵入者であることが誰でも分かります。
国際問題などに発展しそうな気がしますが、トップガンの製作者側から言えば「ソビエトとは言ってないよね?」と逃げることもできます。
トップガン公開当時の1986年は、まだ東側諸国は西側と危険な状態にあり、いわゆる冷戦(1947年~ 1991年)状態の中での公開でした。
まだドイツも東西に分かれていて、ベルリンの壁(1989年に崩壊)も存在しています。
ソビエトもまだロシアに変革する前でしたので、現在よりももっと東側諸国との関係が難しい時代です。
そんな中でこの映画「トップガン」ような作品が上映されるのは、今考えてみればゾッとしますよね。
初見のトップガン
トムクルーズかっこよすぎて無理
でもこんなに戦争映画っぽい感じだと思ってなかった😢
そもそも敵の戦闘機どこの国だよって感じだし
公開年が冷戦の時だからソ連? pic.twitter.com/Q8pI5vs9LN— ☪︎⋆。☁Lucy☁☽ ⋆゜[くっくどぅーどぅるどぅー] (@naaaari1989) November 20, 2021
ミグは架空ではなく実在する戦闘機
「ミグ」は、かつての東側諸国が実際に所有していた戦闘機です。
架空ではなく実在します。
※作品中に登場する「MiG-28」は架空の戦闘機です。
ミグと聞いて思い出すのは、1976年に函館空港に起きた「ミグ25事件」。
ソビエト連邦軍のベレンコ将校が、アメリカへの亡命を求めて北海道の函館空港へ着陸した事件です。
この時、日本の防空網が簡単に突破されて、レーダーの弱さなどが問題になりましたよね。
アメリカはこのベレンコ将校の亡命に応じますが、このソ連のベレンコ将校が乗っていた戦闘機がミグ25だったのです。
ちなみに1976年9月6日に起きたベレンコ中尉亡命事件。 pic.twitter.com/EiH65PPSfV
— ベルカ宇宙軍 (@noradjapan) August 21, 2021
このように映画「トップガン」の中に登場する戦闘機ミグは、ソビエト連邦の戦闘機ミグ25がモデルになったものと考えていいでしょう。
つまりミグは実在する戦闘機であり、架空(フィクション)ではないのです。
ミグ25の最高速度はマッハ3と高性能
函館空港の事件までは、その性能が謎に包まれていた戦闘機ミグ。
この事件によって、その秘密が日本にも知られることになります。
ミグの最高速度はマッハ3.2(時速3,290キロ)という、当時では驚異的な速度で飛行することができます。
現在の技術においてもこのマッハ3.2というスピードは、敵国にとっては脅威的な速度ですね。
ただ、実際に機体に使われていた素材などは恐れていたほどハイレベルなものではなく、ミグ25も繰り返しの実戦配備には難があったようです。
ちなみにマッハ3というスピードは単純に音速の3倍であり、通常の旅客機の3~4倍の速度です。
日本からグアムまでは現在の旅客機で3時間半ですから、ミグが最大速度で航続飛行できたとすれば、1時間くらいで着いてしまう計算になります。
今から40年以上前に、このような高度な技術が開発されていたというのは驚きですよね。
更にそんな戦闘機を人間が操縦しているのですから、パイロットの技術や体力も大したものです。
トップガンでは、トムキャットとミグがすれ違う場面があります。
最高速度のマッハ3では飛んでいないとは思いますが、戦闘機同士がすれ違う時の音や衝撃はとんでもないものでしょう。
新幹線が時速250キロですれ違っても、かなりの風圧で揺れを感じるぐらいですから。
【結論】トップガンは冷戦中に公開された映画
トップガンではミグを操る敵国を追い払うわけですが、マーベリックたちが操縦するのはF14トムキャット。
スピードではミグの方が上です。
しかし、マーベリックは上下さかさまになってミグの頭上15センチまで迫り、窓越しに中指を立てて笑いながら威嚇。
ポラロイドカメラで、敵のパイロットを撮影までしています。
このマーベリックの操縦テクニックに、唖然としたミグは逃げていきます。
こんな恐ろしいパイロットとは、渡り合えないと思ったのでしょう。
この時にもしマーベリックがいなかったら、トップガンチームは負けていたかもしれません。
その操縦テクニックは、他のメンバーを寄せ付けないほどハイレベルなものです。
映画「トップガン」に登場する敵機の戦闘機「ミグ」。
明言は避けていますが、これは当時のソビエト連邦の戦闘機「ミグ25」がモデルとなってると考えてよさそうです。
つまり敵国はソビエト連邦であり、ミグという戦闘機も架空ではなく実在します。
不朽の名作映画の背景には、こうしたアメリカとソ連の冷戦が見え隠れしているのです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません